デジタルパーマをかけたばかりなのに「取れたかも?」と感じる方は意外と多いものです。特に翌日や1週間以内にカールが弱くなったように見えると、不安になりますよね。しかし、その状態が本当に”取れた”のか、それとも乾かし方やセットの仕方に問題があるのかは簡単には判断できません。
本記事では、デジタルパーマがとれたかどうかを見極める判断基準をわかりやすく解説し、あわせてありがちな失敗例やお直しの方法、日々のスタイリングのコツについても紹介します。
デジタルパーマがとれたかどうかを見極める判断基準

デジタルパーマがとれたかどうかを判断するには、乾いた状態でカールが出ているかどうかが大きなポイントになります。デジタルパーマは熱を使って定着させるため、濡れているときよりも乾いているときにカールが出るのが特徴です。濡れた状態ではストレートに見えてしまうこともあり、誤って「とれてしまった」と思い込んでしまう方も少なくありません。
とれている可能性が高いのは、以下のような具体的な状態が見られるときです:
- 乾かしても一切カールが出ない
- 毛先が真っ直ぐで広がりやすくなっている
- 美容師から説明されたスタイリング方法をしても再現できない
- 乾かした直後に髪全体がぱさついて広がり、ツヤがなくなっている
- 手でねじってもすぐにストンとまっすぐに戻ってしまう
これらの状態は、薬剤の効きが不十分だったり、施術ミス、またはヘアダメージの蓄積が原因となっていることがあります。特に、髪が細い・柔らかい人や、ブリーチ・カラーを繰り返している髪では定着しにくいことがあります。
一方で、とれていないのにそう見えているだけのことも意外と多くあります。以下のようなケースです:
- 乾かし方が自己流になっていて、正しくカールが出る方法で乾かせていない
- セット剤を使わずに仕上げており、カールを固定・キープできていない
- 最初の数日間は髪がパーマになじんでおらず、形が出づらい
- 髪が湿気を吸いやすい状態でスタイリングしている
- 鏡の角度や部屋の明るさで錯覚している
このような場合には、スタイリング方法の見直しや、保湿・補修系のヘアケアを徹底することで本来のカールが復活することも少なくありません。特に朝のスタイリング前に軽く霧吹きなどで水分を含ませ、再度ねじりながらドライヤーを当ててみると、きれいなカールが蘇ることもあります。
つまり、パーマが見えにくくなっていても、必ずしも「とれてしまった」とは限らず、適切なケアやスタイリングを行うことで本来のカールを引き出せる可能性があるということです。焦って落ち込まず、まずは基本的な乾かし方やスタイリングを丁寧に行ってみることが大切です。
デジタルパーマがとれたかどうかを判断するシーン別の具体例
翌日にとれたように見えるときの対処法

施術翌日に「思ったよりもカールが弱い」と感じた場合、水分の残り方や乾かし方が原因でそう見えるだけというケースが非常に多いです。デジタルパーマは乾いた状態でカールが出る仕組みですが、施術直後は髪内部の水分バランスが安定していないため、乾かし方によって見え方が大きく変わります。
たとえば、タオルドライが甘くて水分が多く残っていたり、根元をしっかり乾かさずに毛先だけ乾かしていると、カールが出にくくなることがあります。ドライヤーの熱を直接当てすぎるのも、逆に広がりを強調してしまい、カールがとれたような印象につながります。
また、美容室で仕上げたスタイリングと自宅での仕上がりが異なるのは当然で、照明の違いや手の使い方、使用するブラシやスタイリング剤の有無なども影響します。そのため、最初の1週間は美容師に教わった乾かし方を忠実に守ることが非常に重要です。できれば、乾かし方を動画に撮っておく、スタイリング剤の種類を聞いておくと、再現しやすくなります。
1ヶ月で落ちたように感じる原因
一般的にデジタルパーマは3〜6ヶ月程度持続するといわれていますが、髪質や日々のケアによっては1ヶ月ほどでカールがゆるくなることもあります。特に軟毛や細毛の方は、髪に形状記憶させる力が弱く、比較的早くゆるんでしまう傾向にあります。
原因として考えられるのは:
- 毎日のヘアアイロンの使用による熱ダメージ
- 高温のドライヤーを近づけすぎていることでのカール伸び
- 髪のタンパク質不足やパサつきによる構造の乱れ
- 紫外線や湿気などの外的環境ストレス
- 過度なシャンプーや洗浄力の強すぎるヘアケア剤
これらが複合的に重なると、カールのもちが悪くなり、思っていたよりも早くパーマがとれたように感じてしまいます。対策としては、熱ダメージを最小限に抑える工夫、洗い流さないトリートメントの導入、紫外線カットのヘアケアアイテム使用などが挙げられます。また、週1〜2回の集中ケアを取り入れることで、パーマの持ちを延ばす効果も期待できます。
乾かすとカールがなくなる場合
「濡れているときはカールがあるのに、乾かすとストレートになる」場合は、デジタルパーマ特有の乾かし方ができていない可能性が高いです。特に、熱の当て方や乾かすタイミング、手の使い方によって、カールの出方が大きく変わってしまいます。
デジタルパーマは熱でカールを記憶させる施術のため、乾かし方を間違えるとせっかくのカールが伸びたように見えるのです。乾かし始める前にタオルドライでしっかり水分を取ることや、スタイリング剤を適切に使うことも仕上がりに影響します。
具体的には:
- 毛束をねじりながら乾かす(内巻き・外巻きの方向を意識する)
- ドライヤーは根元から先に、カールがつく部分は最後に乾かす
- 乾ききる直前に冷風をあててカールを定着させる
- 手ぐしや指を使ってカールを整えながら乾かす
- スタイリング用ムースやカール用クリームを事前につけておく
これらを意識することで、仕上がりが大きく変わることがあります。特に、根元を乾かしすぎると髪が膨らんで全体のバランスが崩れやすくなるため、毛先中心のカールケアが肝心です。
また、洗髪後すぐに乾かさず、時間が経ってからドライヤーを使うと、髪が中途半端に乾いており、カールがきれいに出にくくなるので注意しましょう。
後ろだけかかっていないと感じるケース

後ろ髪が真っ直ぐなままになっていると「かかっていない?」と思いがちですが、視認性の低さと乾かしにくさが原因のことが多いです。後ろは自分の目で直接見えないうえに、手の届きにくい場所であるため、前や横の髪と比べて仕上がりが劣って感じられるのです。
特に多いのは:
- 自分で後ろをうまく乾かせていない(熱が均等に当たらない)
- 根元が濡れたままで重さが出ている(カールが出にくくなる)
- 寝ぐせや摩擦でカールが伸びている(就寝中の枕との接触など)
- ドライヤーの風の方向が逆になっている(下から上に当ててしまう)
鏡で確認するだけでなく、信頼できる第三者に見てもらうこともおすすめです。また、背面の乾かし方に不安がある場合は、三面鏡を使って角度を調整する、もしくは動画を撮って仕上がりをチェックするといった方法も効果的です。必要に応じて、パーマの持ちをよくするためのスタイリングレッスンを美容師にお願いするのも一案です。
その日に取れたと感じたときの対応

パーマをかけたその日に「全く変化がない」と感じた場合、薬剤の効きが甘かったか、施術ミスの可能性も否定できません。特に、髪質やコンディションによっては薬剤が浸透しにくく、施術中にしっかりカールがついていなかった可能性も考えられます。
また、施術時に髪のダメージを避けるために薬剤の強さを調整していることが多く、そのバランスが合わなかった場合、想定よりも弱い仕上がりになることもあります。あるいは、施術後すぐに髪を濡らした、スタイリング剤を落とすために強く洗いすぎたなど、アフターケアの影響も否定できません。
このような場合は、以下のような対応をとることが推奨されます:
- すぐに美容室に連絡して再確認してもらう(当日〜翌日中が理想)
- 保証期間(1週間〜10日)があるか確認し、内容や条件を把握する
- 写真を撮って状態を記録しておく(施術前・施術後・現在の比較が有効)
- 仕上がりがどう違うのか、カールが出ない部位を具体的に伝える準備をする
- 美容師とコミュニケーションをとりながら、原因を一緒に確認する
美容室によっては、無償でお直し対応してくれることもあるため、遠慮せず相談しましょう。むしろ、早めに申し出ることで、スムーズに対応してもらえることが多いです。また、美容室側にとっても貴重なフィードバックになるため、遠慮する必要はありません。
デジタルパーマがとれたかも?判断の見極め方と対処法まとめ
デジタルパーマがとれたかどうかの判断は、乾かし方・髪質・日常ケアなど複数の要因が絡むため、単純には見極めにくいものです。
とはいえ、この記事で紹介したチェックポイントを押さえておけば、必要以上に悩まず、正しい対応ができるはずです。
総評
- 乾いているときのカールの出方が最大の判断ポイント
- 翌日やその日など、”早すぎる”とれた感は施術後の乾かし方が原因のことが多い
- カールの持ちを良くするには、乾かし方とヘアケアの見直しが重要
- 不安なときは、美容室への相談・写真記録の活用も有効
- とれていたとしても、多くの場合は無料でお直しが可能
正しい知識で不安を解消し、美しいパーマスタイルを長く楽しみましょう。


